みなさん、こんにちは。またもや早期退職募集です。その会社は参天製薬。製薬会社の早期退職募集が続きますね。今回の内容は「参天製薬の早期退職募集」についてのつぶやきです。
【目次】
参天製薬はどんな会社?
参天製薬は眼科に強いメーカー。国内の医療用眼科薬市場ではトップシェアです。MR数は約400人。400人のMRで全国の眼科医に面談しています。MR一人当たりの生産性は非常に高く、業界でもトップクラス。まさに少数精鋭の部隊てすね。
参天製薬の主な製品としては、
- 眼科用VEGF阻害薬「アイリーア」
- 抗アレルギー点眼薬「アレジオン」
- ド ライアイ治療剤「ジクアス」など。
海外では、世界60ヵ国以上の国で販売!積極的にグローバル展開しています。参天製薬は、「目」というニッチな領域に特化している 製薬会社というイメージがあります。「この領域だけは、どこの会社にも負けない!」というものがあれば、それは強みになりますね。
早期退職プロブラムの内容
2025年度までは、参天製薬として成長するために
- 構造改革の推進
- 各地域事業の売上最大化
の取り組みを強化して競争力と収益力を高めていくと書かれていました。今回の早期退職支援プログラムは、こうした現状を踏まえて実施されます。
参天製薬の早期退職プログラムの概要は以下の通り。
●対象
50歳以上かつ勤続年数3年以上の社員
定年後再雇用社
●募集期間
2023年10月2日~2023年10月31日
●退職日
2023年12月31日
●支援内容
退職加算金:退職金+退職特別加算金を支給。
再就職支援:希望者には再就職支援
●募集人数
設定なし
公表されていませんが、退職特別加算金はどれくらいなんでしょうか?
再就職支援制度も用意
退職する人には、再就職支援も用意されています。最近では、社会的な責任として、この再就職支援制度を導入する企業が多いようです。再就職支援サービスを利用した時に支給されるのが、「労働移動支援助成金」再就職支援は、早期退職などで会社を退職する社員に対して、スムーズに再就職できるように支援する制度で、社員の再就職が決まると助成金を受けられます。助成金があるとはいえ、再就職支援会社にそれなりのお金を支払いますので、手厚い支援を受けることができます。会社としても、この制度を利用することで、会社(人事部)の負担も減ります。
再就職支援サービスを受けるメリットとデメリット
メリットとして
- 転職先を紹介してくれる
- 応募書類作成や面接対策のアドバイスが受けられる
- 再就職に役立つセミナーに参加できる など
デメリットとして
- 希望の転職先が見つからない
- 会社によっては、求人数が少ない
- 担当コンサルタントとそりが合わない など
私の会社でも過去に早期退職募集がありました。再就職支援サービスを利用した方に聞いてみると、再就職先を個人で探すよりもはるかに楽で、精神的にもゆとりが持てると話されていました。その方は、少し時間はかかりましたが、無事に再就職先が見つかったようです。一方、再就職支援会社の悪い噂も聞きます。例えば、電話やメールしているのに返信がない。真剣さがない。希望とは違った会社を就職を紹介する。履歴書の書き方だけを教えてあとは面倒を見ないなど。もちろん担当者によるとは思います。ただ、せっかく再就職支援サービスがあるのであれば利用するべきと思っています。「利用できるものは利用する」これは鉄則ですね。
人員削減はデメリットも多い!
人員削減すると、人件費が節約できます。人員削減は、経費削減には手っ取り早い方法ですが、同時に悪影響も出やすい方法です。例えば、MRの1割が退職したとします。退職したMRのエリアを、残されたMRでカバーしなければなりません。活動量を落とさず、業績も上げる必要があります。そうなると、MRの負担はさらに大きくなります。残業が増え、疲労もたまり、不平不満の声が大きくなってくるかもしれません。給料が上がればまだ我慢ができますが、給料が減るとなるとMRの士気は下がっていきます。中には「もっと給料がよくて、やり甲斐のある会社に転職しよう」という社員が出てくるのは自然の流れ。悲しいことに、優秀なMRほど、会社を見切って早めに転職していきます。こうなってくると、会社の雰囲気は悪くなる一方です。経営者にとっては人件費と言うコスト削減ができますが、現場にいる社員はモチベーションが低下します。全てに言えますが、何ごともメリットとデメリットがあります。このバランスが難しいところです。
まとめ
今回の内容は、参天製薬の早期退職プログラムについてのつぶやきでした。今年に入って、アステラス、塩野義製薬も早期退職募集がありました。そして今回、1MR当たりの生産性が、極めて高い参天製薬でも早期退職募集しています。対象者の多くはMRです。MRの仕事の在り方、医薬情報提供の在り方り方が大きく変わりました。2022年版の「MR白書」では、21年度のMR数は5万1848人。前年度から3.2%減っており、減少のペースが加速しています。今後、MRは減少傾向が続くと思いますが、ハイパフォーマーMRだけが残っていく時代に突入していると言えるかもしれません。今後も製薬会社の早期退職募集はまだまだありそうな予感がします。